キャッシュレス決済サービスとして人気のエアペイですが、「手数料が高いのでは?」と感じたことはありませんか?
実は、決済方法や店舗の業種によっては、思った以上にコストがかかっているケースもあります。
とくに、QRコード決済や電子マネーでは消費税が加算されることもあり、注意が必要です。
この記事では、エアペイの手数料が高く感じる理由を解説するとともに、コストを抑える見直し方法や、他社サービスとの比較ポイントもご紹介します。
エアペイを使い続けるべきか、乗り換えた方が良いのか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
エアペイの手数料が高いと言われる理由とは?
キャッシュレス決済サービスの中でも人気のエアペイ。
導入のしやすさが魅力ですが「思ったより手数料が高い」と感じる声も少なくありません。
ここからは、エアペイの手数料の仕組みと他社との違い、感じ方のポイントをわかりやすく解説します。
決済手数料の内訳と他社との比較
以下は、主要サービスとの決済手数料比較です。
サービス名 | 対面決済手数料 (VISA/Mastercard) | 月額費用 | 特徴 |
---|---|---|---|
エアペイ | 2.48*〜3.24% *条件あり | 0円 | 初期費用・月額無料 対応数◎ |
STORES決済 | 1.98〜3.24% | 3,300円(税込)* *スタンダードプラン加入の場合 無料プランあり | 医療含む一部業種には 特別プランあり |
stera pack | 1.98〜3.24% | 無料 / 2年目以降3,300円(税込)* *直近1年間の累計キャッシュレス売上が 3,000万円以上の場合、サービス利用料は永年無料 | 高機能端末 サポート充実 |
PAYGATE | 1.98%〜 | 3,300円(税込) | 「スマレジ」との 連携が強み |
単純な手数料率だけで見ると、エアペイは「最安」ではありませんが、月額固定費がかからない点と決済手段が豊富な点が強みです。
業種や売上規模によって高く感じるケースも
エアペイの手数料が「高い」と感じるのは、店舗の業種や売上の特徴によって異なります。
たとえば、
- 客単価が高く、高額決済が多い業種(美容院・クリニックなど)
- JCBやAMEXなどの手数料が高いカード利用が多い店舗
などでは、決済金額に比例して手数料負担が重くなり「思ったよりコストがかかる」と感じやすくなります。
なお、エアペイではJCBやAMEXもVISA・Mastercardと同じ手数料が適用されます。
カードブランドによる差は少ないですが、決済額そのものが大きい店舗は注意が必要です。
初期費用・月額費用が無料=トータルコストでお得な場合も
エアペイの最大の強みは、初期費用・月額費用が無料であることです。
端末もキャンペーンで実質無料になることが多く、導入ハードルは非常に低いです。
たとえ手数料率が若干高くても、月額料金が発生する他サービスと比べた場合、トータルコストで見ればお得になるケースも少なくありません。
「月々の売上規模が小さい」「これからキャッシュレス決済を試したい」という店舗には、エアペイは十分に魅力的な選択肢です。
エアペイの手数料が高いと感じたときの見直し方法
エアペイを使っていて「思ったより手数料がかかるな…」と感じても、すぐに乗り換えを決めるのは不安という方も多いでしょう。
まずは現状の手数料負担を正しく把握し、ムダなコストが発生していないか確認することが大切です。
ここからは、エアペイ利用時にチェックすべきポイントと、見直しのコツを紹介します。
対象カードブランドの手数料を事前に確認する
エアペイの手数料は、基本的に0.99〜3.24%の範囲に収まります。
とくに注目すべきなのは、どのカードブランドが利用されることが多いかです。
エアペイでは、以下の主要ブランドが同一手数料で利用できます。
対応ブランド | 手数料率 |
---|---|
Visa / Mastercard | 2.48*〜3.24% *条件あり |
JCB / AMEX / Dinersなど | |
電子マネー(交通系ICなど) | 2.95%〜 |
QRコード決済 |
電子マネーやQRコード決済中心だと、クレジットカードに比べて手数料が高くなる場合があります。
自店舗で「どの決済方法がよく使われているか」を確認し、コストがかさむ決済手段が多ければ、他の決済方法を促す工夫も検討しましょう。
高額決済が多い店舗は他のサービスと比較検討を
1回あたりの決済金額が大きい店舗では、どうしても手数料の負担が重くなりがちです。
たとえば、美容院・クリニック・学習塾などの客単価が高い業種では、エアペイよりも「月額固定費がかかる代わりに手数料率が低いサービス」の方が、結果的にお得になるケースもあります。
▼ 例:月商50万円・全てクレジット決済(VISA/Mastercard)の場合の比較イメージ
サービス | 手数料率* | 月額費用 | 月間手数料合計 |
---|---|---|---|
エアペイ | 2.48% | 0円 | 12,400円 |
STORES決済 | 2.48% (対象業種の場合) | 3,300円(税込)* *スタンダードプラン加入の場合 | 15,700円 |
stera pack | 1.98% | 無料 / 2年目以降3,300円(税込)* *直近1年間の累計キャッシュレス売上が 3,000万円以上の場合、サービス利用料は永年無料 | 9,900円 |
PAYGATE | 1.98% | 3,300円(税込) | 13,200円 |
売上規模や業種によって最適なサービスは変わるため、自店舗の取引状況に応じた比較検討が重要です。
入金サイクル・振込手数料の仕組みもチェック
手数料だけに目が行きがちですが、入金サイクルや振込手数料も見逃せないポイントです。
エアペイは以下の通り、比較的使いやすい条件が揃っています。
- 入金サイクル:最大月6回(みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行)
- 振込手数料:無料
ただし、他の銀行を利用している場合や、資金繰りをもっと早めたい場合は、他サービスの方が有利になることもあります。
とくに即日入金対応や、柔軟な入金回数を提供しているサービスもあるため、キャッシュフロー改善を考えるなら、この点も比較対象に入れましょう。
エアペイの手数料が高いときの代替サービス比較
ここからは、エアペイと同様に、人気の高い3つのキャッシュレス決済サービスをご紹介します。
それぞれ特徴が異なるので、店舗の規模や業種、サポートや機能面も含めて比較し、長く使えるサービスを選びましょう。
stera pack|対象業種は一部カード決済手数料が1.98%・高機能端末×安心サポート
stera pack(ステラパック)は、三井住友カードが提供するオールインワン型の決済サービスです。
最大の特徴は、初期費用がかからず、1年目は月額費用も0円で利用できること。
さらに、医療機関では、Visa・Mastercardの決済手数料が1.5%〜と大幅に優遇されます。
stera packはこんな店舗におすすめ
- 高機能な端末を使いたい
- サポート体制を重視したい
- 医療・クリニックなど優遇対象の業種
ステラパックをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

STORES決済|一部業種はクレジット手数料が1.5%〜の優遇あり!
STORES(ストアーズ)決済は、導入ハードルの低さが魅力のサービスです。
現在、スタンダードプランに加入すると、決済端末が無料になるキャンペーンを実施しており、初期費用をかけずにスタートできます。
また、ストアーズ決済も特定業種(医療・介護・塾など)であれば、クレジットカード手数料が1.5〜2.48%になるプランが用意されています。
月額固定費が発生しないプランもあるため、小規模店舗でも使いやすいサービスです。
STORES決済はこんな店舗におすすめ
- 初期費用をかけたくない
- 小〜中規模の事業者
- 優遇業種に該当する店舗
ストアーズ決済について、より詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

PAYGATE|決済手数料1.98%~・スマレジとの連携で店舗管理もスムーズに
PAYGATE(ペイゲート)は、中小企業向けの決済手数料が1.98%〜と業界でも低水準で、コスト重視の事業者に人気のサービスです。
POSレジサービス「スマレジ」との連携に強みがあり、売上管理や在庫管理を一括で行えるため、店舗運営を効率化したい方に最適です。
また、医療機関向けの特別プランも用意されています。
月額費用は発生しますが、ある程度の取引量がある店舗なら、トータルコストを抑えられる可能性があります。
PAYGATEはこんな店舗におすすめ
- 複数店舗や中規模以上の事業者
- 店舗管理(売上・在庫・顧客)を効率化したい
- スマレジを活用してキャッシュレス対応を強化したい
ペイゲートについて、より詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

エアペイ導入の際によくある質問まとめ
ここからは、エアペイの導入に関して、とくに質問の多い内容について、わかりやすく解説します。
無駄なコストを避けるためにも、しっかりチェックしておきましょう。
エアペイの手数料に消費税はかかる?
エアペイの決済手数料は、消費税がかかるものとかからないものが混在しています。
この点を正しく理解していないと、予想以上にコストが増えてしまうこともあるので注意が必要です。
消費税がかからない(非課税)決済手段
以下の決済方法は、手数料が非課税となります。
- クレジットカード(Visa / Mastercard / JCB / AMEX など)
- UnionPay(銀聯カード決済)
- iD
- QUICPay
主にクレジットカードや電子マネー系の一部が非課税対象で、手数料は3.24%です。
消費税がかかる(課税対象)決済手段
一方、以下の決済方法では、手数料に消費税(10%)が加算されます。
- 交通系電子マネー(Suica、PASMO など)
- QRコード決済(d払い、PayPay、楽天ペイ、Alipay+、WeChat Payなど)
- COIN+
たとえば、交通系電子マネーの手数料は2.95%ですが、課税後は3.24%となります。
QRコード決済や交通系電子マネーを多く利用する店舗は、手数料率だけでなく「消費税分」も加味してコスト計算をする必要があります。
分割払いやポイント還元は可能?
エアペイでは、基本的に分割払いやリボ払いには対応していません。
利用できるのは、一括払いのみとなります。
ただし、クレジットカード会社側で提供しているサービス(例:あとからリボ・あとから分割など)をお客様が個別に利用することは可能です。
また、ポイント還元については、カード会社が提供する、通常のポイントプログラムが適用されます。
たとえば、楽天カードを使えば楽天ポイントが貯まるなど、ポイント還元はカード会社ごとの特典が適用されます。
こちらもエアペイ独自の設定ではなく、カード会社ごとの仕組みによるもので、店舗側でとくに手続きをする必要はありません。
Airレジとの併用でコストは下がるの?
エアペイは、同じリクルートが提供する無料POSレジアプリ「Airレジ」と連携することで、店舗運営をより効率化できます。
ただし「手数料が直接安くなる」ということはありません。
Airレジを使うメリットは、以下のような業務効率化による間接的なコスト削減です。
- 会計ミスの防止
- 売上管理や在庫管理の自動化
- 複数店舗のデータ一元管理
これにより、人件費や管理コストを抑えられる可能性があります。
「手数料を下げる」というよりは、運営全体のムダを減らして利益率を上げたい店舗に向いているといえるでしょう。
まとめ|エアペイの手数料が高いかは“トータルコスト”で見極めよう
エアペイの手数料が「高い」と感じるかどうかは、店舗の業種や決済方法によって異なります。
クレジットカードは非課税ですが、QRコード決済などは消費税が加算されるため、想定以上のコストになる可能性も否定できません。
エアペイの手数料が高いと言われる理由
- 高額決済が多い業種では、取引金額が高くなるにつれて、手数料の負担が大きく感じられやすい
- エアペイは初期費用・月額費用が無料のため、トータルコストで見ればお得になるケースも
エアペイの手数料が高いと感じたときにすること
- どの決済手段がよく使われるかを見直す
- 月額固定費がかかるが手数料率が低いサービスへの乗り換え、または併用を検討する
- 他サービスを検討する際は、手数料率だけでなく、入金サイクルや振込手数料も比較・確認する
エアペイと他社サービスとの比較
- 医療機関をはじめ、一部業種では手数料率が優遇されたり、特別プランが用意されていることも
- POSレジサービスとの連携することで、店舗運営のさらなる効率化も期待できる
エアペイ導入の際に知っておきたいこと
- 課税・非課税対象の決済手数料をそれぞれ把握しておく
- Airレジとの併用で手数料が引き下げられるわけではないが、業務効率化には効果的
重要なのは「手数料率」だけでなく、月額費用や入金サイクルを含めたトータルコストで判断することです。
自店舗に最適な決済サービスを選び、無駄なコストを抑えましょう。
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