クレジットカード決済を導入したいけれど「店舗負担の手数料が高くて利益が減ってしまうのでは?」と不安に感じていませんか?
実は、決済サービスによって手数料には大きな差があり、選び方次第でコストを大幅に抑えることが可能です。
本記事では、主要な決済サービスの手数料を徹底比較し、少ない手数料で導入できるおすすめのサービスをご紹介します。また、初期費用や月額費用、導入のポイントについても解説しました。
手数料の負担が少なく、ビジネスに合った決済サービスを見つけ、店舗経営に役立てましょう。
クレジットカード決済の店舗負担手数料とは?
ここからは、クレジットカード決済の手数料の仕組みや、相場について解説します。
なぜクレジットカード決済には手数料がかかるのか?
カード決済に手数料がかかる理由は、主に以下の3つです。
- カード会社の運営費用:カード会社(VISA、Mastercard、JCBなど)は、システム維持や不正利用防止のためのコストを負担しています。
- 決済処理のコスト:決済代行会社が、決済データの処理や店舗との金銭のやり取りを円滑に行うための手数料を請求します。
- ポイントプログラムの運営:クレジットカードの利用者には、ポイントやキャッシュバックなどの特典が提供されており、その費用が手数料に含まれることがあります。
このように、カード決済にはさまざまな関係者が関与しており、それぞれのコストを賄うために手数料が設定されています。
クレジットカード決済の仕組みと手数料の流れ
カード決済の流れは、以下のようになっています。
- お客様がカードで支払い
- 店舗が決済端末またはオンラインシステムで決済を処理
- 決済情報がカード会社へ送信される
- カード会社が顧客の与信を確認し、決済を承認
- 決済代行会社が店舗へ入金(手数料を差し引いた金額)
この過程で、店舗は、カード会社や決済代行会社に手数料を支払う必要があります。
店舗が負担する手数料の相場(業界ごとの比較)
クレジットカード決済の手数料は、業種や取引形態によって異なります。以下に、主な業種ごとの手数料相場をまとめました。
業種 | 手数料の相場 |
---|---|
飲食店 | 3〜4% |
小売店 | 2.5〜3.5% |
ネットショップ | 3〜5% |
美容・サロン | 3〜4.5% |
医療機関 | 2〜3% |
また、店舗が負担する手数料は、以下の要素によって変動します。
- 決済代行会社:決済代行会社ごとに手数料率が異なる。
- カードブランド:American ExpressやDiners Clubは手数料が高め。
- 取引金額の多寡:取引量(額)が多いと手数料率が優遇されることも。
クレジットカード手数料の種類と比較
手数料にはさまざまな種類があり、ブランドや決済手段、業種、売上規模によっても異なります。
- Visa・Mastercard・JCBなどのブランドごとの違い
- 決済手段別の手数料比較(クレジットカード・QRコード・電子マネー)
- オンライン決済と店舗決済の手数料の違い
ここからは、カード手数料の種類を詳しく比較してみましょう。
Visa・Mastercard・JCBなどのブランドごとの違い
クレジットカードにはさまざまなブランドがあり、それぞれの手数料率が異なります。代表的なブランドの手数料相場は以下の通りです。
カードブランド | 手数料の相場 |
---|---|
Visa | 2.5〜3.5% |
Mastercard | |
JCB | 3〜4% |
American Express | 3.5〜5% |
Diners Club | 3.5〜5.5% |
一般的にVisaやMastercardは手数料が低めに設定されており、JCBやAmerican Expressはやや高めの手数料が適用される傾向にあります。契約する決済代行会社によっても異なるため、事前に確認が必要です。
決済手段別の手数料比較(クレジットカード・QRコード・電子マネー)
決済手段ごとに、手数料は異なります。とくにカード決済とQRコード決済、電子マネー決済では手数料の差が顕著です。
決済手段 | 手数料の相場 |
---|---|
クレジットカード | 2.5〜5% |
QRコード決済 | 1.5〜3% |
電子マネー | 1〜2.5% |
QRコード決済は比較的手数料が低く、電子マネー決済はさらに低い手数料で利用できるケースが多いため、手数料を抑えたい店舗にはおすすめの選択肢です。
オンライン決済と店舗決済の手数料の違い
カード決済は、オンライン決済と店舗決済で手数料が異なります。一般的に、オンライン決済の方が不正利用リスクが高いため、手数料が高めに設定されています。
決済方法 | 手数料の相場 |
---|---|
店舗決済(対面決済) | 2.5〜4% |
オンライン決済(ECサイトなど) | 3〜5.5% |
店舗決済では、決済端末を利用することで、比較的低い手数料で決済を受け付けられます。
一方、オンライン決済の場合、セキュリティ対策が求められるため、手数料が高くなる傾向があります。
【おすすめ】店舗負担の手数料が少ないクレジットカード決済サービス
ここからは、店舗負担手数料の低いおすすめの決済サービスを、ランキング形式でご紹介します。
1位:stera pack(ステラパック)
stera packは、三井住友カードが提供する決済サービスです。低コストながら、多機能な決済端末を提供しています。
特徴:
- 月額定額制で追加手数料なし
- クレジットカード、電子マネー、QRコード決済に対応
- 24時間365日のサポート
手数料:
- クレジットカード決済:1.98%〜
- QRコード決済:3.24%
- 電子マネー決済:3.24%
2位:Square(スクエア)
Squareは、初期費用ゼロで、簡単に導入できる決済サービスとして人気です。
特徴:
- スマホやタブレットがあれば簡単に利用可能
- アプリで売上や顧客管理が可能
- 振込スピードが速い(最短翌営業日)
手数料:
- 一律2.5%〜(対面・条件あり)
- オンライン:3.6%〜
3位:AirPAY(エアペイ)
リクルートが提供するAirPAYは、業界最安クラスの手数料を実現し、導入しやすさが魅力です。
特徴:
- クレジットカード、電子マネー、QRコード決済に対応
- 初期費用・月額費用なし
- 主要なカードブランドに対応
手数料:
- 一律3.24%
決済手数料ディスカウントプログラムで、主要カードブランドの決済手数料が2.48%に*
*キャンペーンは公開時(2025年2月時点)の情報です。
予告なく変更・終了する可能性があるため、詳細は公式HPをご確認ください。
4位:PAYGATE(ペイゲート)
PAYGATEは、決済代行サービスとして、シンプルな料金体系が特徴です。
特徴:
- 低コストでの導入が可能
- 高セキュリティな決済システム
- 豊富な決済オプション
手数料:
- クレジットカード決済:1.98%〜
- QRコード決済:2%〜
- 電子マネー決済:3.24%
5位:STORES(ストアーズ)決済
STORES決済は、ネットショップや実店舗での利用が可能で、シンプルな料金体系が魅力です。
特徴:
- ネットショップと連携可能
- POSシステムとの統合が可能
- 手軽に導入できる
手数料:
- クレジットカード決済:3.24%
- QRコード決済:3.24%
- 交通系IC:1.98%
- iD / QUICPay:3.24%
【選び方のポイント】自分の店舗に最適な決済サービスを選ぶには?
決済サービスを選ぶ際に重要なポイントは以下の通りです。
- 手数料の低さ
業種や売上規模に応じた最適な手数料を選ぶ。 - 対応している決済方法
クレジットカードだけでなく、QRコードや電子マネー決済も導入したい場合は、対応範囲の広いサービスを選ぶ。 - 振込スピード
資金繰りを考えると、振込スピードが速いサービスを選ぶのが得策。 - 初期費用・月額費用
初期費用や月額料金が無料のサービスも多いため、できるだけコストを抑えたい場合はよく比較する。 - サポート体制
困ったときに、すぐに対応してくれるカスタマーサポートの充実度も重要なポイント。
クレジットカード決済導入時に考慮すべきコストと選び方
クレジットカード決済を導入する際、初期費用や月額費用、導入の手間などのコスト面も重要です。
ここからは、決済手段の選択において考慮すべきコストや、選び方を詳しく解説します。
手数料以外のコスト(初期費用・月額費用)
決済サービスを導入する際、手数料だけでなく、その他のコストも考慮する必要があります。
以下は、先ほどランキングで紹介した、5つのサービスの初期費用と月額費用をまとめたものです。
項目 | stera pack | Square | AirPAY | PAYGATE | STORES決済 |
---|---|---|---|---|---|
初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 (iPadなど端末が別途必要) | 無料 | 通常料金:決済端末代19,800円(税込) 中小支援プラン:無料 |
月額費用 | 3,300円(税込) 無料のお試しプランあり | 無料 有料プランあり | 無料 | 3,300円(税込) | 通常料金:無料 中小支援プラン:3,300円(税込) |
多くの決済サービスが初期費用や月額費用を無料に設定しており、導入しやすくなっています。
スマホ決済とクレジットカード決済、どちらがお得?
クレジットカード決済と、スマホ決済(QRコード決済)では、手数料や利便性に違いがあります。
項目 | クレジットカード決済 | スマホ決済(QRコード) |
---|---|---|
手数料 | 2.5〜5%程度 | 1.5〜3%程度 |
導入コスト | 端末費用がかかることも | 低コストまたは無料 |
利便性 | 幅広い利用者が対象 | 若年層を中心に普及 |
セキュリティ | 強固な不正対策 | 二段階認証などの仕組み |
手数料を抑えたい場合は、QRコード決済の導入を検討するのもおすすめです。
店舗負担の手数料を抑えるためのポイント
クレジットカード決済の導入には、手数料が店舗の大きな負担になることがあります。
しかし、適切な方法を活用すれば、手数料を抑えることが可能です。
- POSレジやモバイル決済でコストを抑える方法
- キャッシュレス決済補助金・助成金の活用方法
ここからは、手数料削減に役立つ方法を解説します。
POSレジやモバイル決済でコストを抑える方法
最新のPOSレジやモバイル決済端末を導入することで、決済手数料の削減につながる場合があります。
- POSレジの活用:
- 決済手数料の低い決済代行サービスと連携可能
- 売上データを一元管理できるため、業務効率が向上
- モバイル決済の導入:
- SquareやAirPAYなどのモバイル決済サービスは、初期費用無料で導入可能
- 一定額以上の売上で、手数料が割引になるプランを提供するサービスもある
これらのツールを活用することで、店舗負担を減らしながらキャッシュレス決済を導入できます。
キャッシュレス決済補助金・助成金の活用方法
国や地方自治体では、キャッシュレス決済を推進するための補助金や、助成金を提供しています。これらを活用することで、初期導入費用を抑えることが可能です。
- 「キャッシュレス・ポイント還元事業」(※現在は終了)
- 過去には決済端末導入費や、手数料の一部を補助する制度があった
- 今後の類似事業に注目し、情報をキャッチアップすることが重要
- 地方自治体の支援制度
- 一部の自治体では、決済端末の導入費や手数料補助を実施
- 例:東京都のキャッシュレス導入支援助成金、地方商工会の補助金など
- 決済サービス提供会社のキャンペーン
- PayPayや楽天ペイなどのサービスでは、手数料無料キャンペーンを実施することがある
- 新規加盟店向けに、初年度の手数料を低く設定するプロモーションも活用可能
補助金やキャンペーンをうまく活用すれば、導入コストを最小限に抑えられます。
手数料を抑えつつ最適な決済サービスを導入しよう
クレジットカード決済を導入する際、店舗負担の手数料は大きな課題となります。手数料を抑えるには、低コストの決済サービスを選ぶことが重要です。
クレジットカード決済の店舗負担手数料について理解する
- 決済手数料は、店舗がカード会社や決済代行会社に支払う費用
- 安全かつスムーズな決済の対価として、手数料が発生する
手数料の種類を確認する
- 主要カードブランドごとの違いや、クレジットカード以外の決済手段の手数料を把握しておく
- 店舗決済かオンライン決済かによっても、手数料が変わる場合がある
店舗負担の手数料を抑える方法を知る
- POSレジや、モバイル決済端末を活用する
- 補助金・助成金を活用する
- 決済サービス提供会社のキャンペーンを利用するのも選択肢のひとつ
手数料だけでなく、利便性や振込スピードも比較しながら、最適な決済サービスを選びましょう。
コストを抑えつつ、スムーズなキャッシュレス環境を整えることが、店舗運営の成功につながります。
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